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避難安全検証コンサルティング 避難安全検証法とは

当社では、建物の新築時や改築時に自由度を高めるために活用される避難安全検証法に関するコンサルティングを行っています。こちらのページでは、避難安全検証法に関する内容をご説明します。

避難安全検証法とは

平成12年6月の建築基準法の改正に伴い、建築物の避難安全に関して従来の仕様規定に加えて新たに性能規定が導入されましたが、その性能規定の手法の一つが「避難安全検証法」になります。
避難安全性能を有していることが確認できれば、建築基準法の避難関係規定の一部を適用除外することができ、イニシャルコスト・ランニングコストの削減や設計自由度を確保した計画を行うことが可能になります。

設計の自由度が向上

従来用いられていた仕様規定ではなく、避難安全検証法に沿った性能規定だと、どのくらい自由度を確保した設計ができるのでしょうか。こちらではその具体例を2つご紹介します。

排煙窓は什器のレイアウトの制約になってしまうことがよくあります。
また定期的にメンテナンスを行い、報告する義務もあります。
そのような排煙窓を無くすことでレイアウト自由度の向上や、メンテナンスコストを抑えることができます。
更に排煙垂れ壁を減らすこともできるため、すっきりした空間を実現することができます。

規定通りに出入口を設置しても、出入口の前に物が置かれてしまうと、結局火災が起きた際などに避難口として使うこともできず、非常時に混乱を招きかねません。
このように機能していない出入口を減らすことで、すっきりした設計を実現することができます。

 

避難安全検証法によって適用除外される規定

 

項目 規定の概要 区画避難安全性能を有するもの 階避難安全性能を有するもの 全館避難安全性能を有するもの
防火区画 112 7 11階以上の100m²区画
11 竪穴区画
12 竪穴区画
13 竪穴区画
18 異種用途区画
避難施設 119 廊下の幅
120 直通階段までの歩行距離
123 1 避難階段の構造
第1号 耐火構造の壁
第6号 防火設備
2 屋外避難階段の構造
第2号 防火設備
3 特別避難階段の構造
第1号 付室の設置
第2号 排煙設備の設置
第12号 付室などの面積
第10号 防火設備
第3号 耐火構造の壁
124 1 物品販売業を営む店舗における避難階段等の幅
第2号 階段への出口幅
第1号 避難階段等の幅
屋外への出口 125 1 屋外への出口までの歩行距離
3 物品販売業を営む店舗における屋外への出口幅
排煙設備 126-2 排煙設備の設置
126-3 排煙設備の構造
内装制限 128-5 特殊建築物等の内装(第2、6、7項および階段に係る規定を除く) 自動車車庫等、調理室等

避難安全検証法の概要

避難安全検証法には、区画避難安全検証法階避難安全検証法全館避難安全検証法があります。この中で、告示(509510511号)で定められた計算方法を用いるものをルートB1、告示(474475476号)で定められた計算方法を用いるものをルートB2と呼び、告示で定められた以外の高度な方法を用いるものをルートCと呼びます。これに対し、従来の仕様基準に適合させる方法をルートAと呼びます。

・ 区画避難安全検証法

適用する対象は「建築物内の区画」であり、区画避難安全性能が満たされれば、その当該区画のみ一部の規定を除外することができ、ルートBの検証において、建築基準法施行令第128条の7及び令和2年国土交通省告示第509号・令和3年国土交通省告示第474号に定められた方法に基づいて行われます。
この手法は令和2年の法改正に伴い追加された検証法の種類になります。

・ 階避難安全検証法

適用する対象は「建築物の一つの階」であり、階避難安全性能が満たされれば、その当該階のみ一部の規定を除外することができ、ルートBの検証において、建築基準法施行令第129条及び令和2年国土交通省告示第510号・令和3年国土交通省告示第475号に定められた方法に基づいて行われます。
詳細な計算方法は、「2001年版避難安全検証法の解説及び計算例とその解説」の内容に基づいて行われます。ただし、ルートCの場合は大臣認定を取ることで、それらの内容と異なる手法を用いることもできます。

※同じ建物内であっても、ある階はルートBで検証を行い、それ以外の階はルートAやルートCで検証を行うことは可能です。同様に、ある階は区画避難安全検証法で検証を行い、それ以外の階は階避難安全検証法をで検証を行うというようなことも可能です。ただし原則として同フロア内で異なるルート(一部分だけをルートAやルートCとする)を混在させることはません。

・ 全館避難安全検証法

適用する対象は「建築物全体」であり、全館避難安全性能が満たされれば、建築物全体において一部の規定を除外することができ、ルートBの検証においては、建築基準法施行令第129条の2及び令和2年国土交通省告示第511号・令和3年国土交通省告示第476号で定められた法令に基づいて行われます。

※全館避難安全検証を行う場合は、必然的に全ての階が全館避難安全検証の対象となります。

ルートA仕様規定 従来の避難関係規定(仕様基準)に適合させる方法
ルートB1性能規定 告示(509号510号511号)で定められた避難安全検証法を利用する方法
ルートB2性能規定 告示(474号475号476号)で定められた避難安全検証法を利用する方法
ルートC性能規定 高度な検証法を用いるため、国土交通大臣の認定が必要な方法

避難安全検証法(ルートB)の適用範囲

(1)主要構造部の制限

主要構造部が耐火構造、準耐火構造であるか、若しくは不燃材料で造られた建築物に限定されている。

(2)計算方法による制約

ルートB1においては、自力で避難することが困難である用途の階または建築物(病院、診療所および児童福祉施設など)は適用対象外としている。

「避難安全検証法(時間判定法)の解説及び計算例とその解説」に記載されていない用途の建築物は、一部の確認申請機関によっては、ルートBを適用できない場合があります。

提出時期

避難安全検証法の計算書は、確認申請時の添付図書となるため、確認申請時にあわせて、提出する必要があります。(計画変更届や確認申請が必要な増・改築工事の場合も同様です。)

※避難安全検証法を適用した物件の場合、計算結果が変更になってしまうものは、原則として計画変更になります。
一般的に軽微な変更としている変更内容でも、軽微な変更となるか計画変更となるかの判断は審査機関に確認が必要です。

お見積りはもちろん、メリットの有無やアドバイスまで行っております。
お気軽にご相談ください!

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